渡邊 哲意さん(高44回)
母校創立120周年記念式典でプロジェクションマッピングを実施
2023年4月18日(火)に行われた120周年記念式典にて吹奏楽部の演奏に合わせたプロジェクションマッピングを実施しました。
私は現在、東京新宿にある宝塚大学東京メディア芸術学部で教授として映像情報デザインの教育研究を行なっており、逗子開成の特徴的な教育「土曜講座」から生徒たちが取り組んだプロジェクションマッピング制作に協力してきました。このような経緯から今回の記念式典の演出の依頼を受けました。
実施したプロジェクションマッピングは、吹奏楽部が演奏する團伊玖磨氏作曲の開成讃歌「海」の演奏に合わせて体育館ステージ側壁面をスクリーンとして投影。機材は私の研究室が所有する業務用プロジェクター6台を体育館後方に設置し、大画面での明るさを確保しました。映像についてはプロジェクションマッピング専用ソフトウェアを用いて出力しました。
映像の内容は、吹奏楽部の歴史写真を用いた「曲目解説」、校内の過去と現在の写真で比較した「今昔写真」、稲村ガ崎公園で撮影した動画を用いた「ボート遭難の碑と海」、校舎全景や生徒の活動の写真を用いた「現在の開成」で構成され、使用した素材は写真部の生徒たちの協力によるもので制作しました。
制作の工夫点としては、通常のプロジェクションマッピングは制作した映像と音楽が一体となったデータが再生されるのですが、今回は吹奏楽部の生演奏に合わせるということもあり、演奏時間の変化に対応するために曲パートごとに分割した映像データを演奏に合わせてリアルタイムに出力できるようにしたところになります。演奏された開成讃歌「海」は私自身が吹奏楽部時代に演奏していた曲でもあり、曲中の映像の切り替えも、演奏に参加しているような気分で行いました。
このような形で卒業生として記念式典に協力できたことは大変光栄で、今後も母校に協力できればと思います。