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2024年

生徒会主催120周年記念講演会に校友の薬袋佳祐さん

  1月30日(火)、母校・徳間記念ホールでの、生徒会主催の120周年記念イベントに校友の薬袋佳祐さん(高56回)を講師に迎え、講演会が開催された。
 薬袋さんは、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、慶應義塾大学大学院に進み、現在は名城大学法学部准教授を務めている。
 中1から高3までの生徒に加え、学校役員、校友会員など70名ほどが集まった講演会は、「我々は戦争にどう立ち向かうか」というテーマで、戦争はなぜ起きるのか? 戦争は悪か? なぜ国際社会は戦争を止められないのか? 戦争にルールはあるのか? 戦争をなくすために私たちは何ができるのか? こうした様々な疑問について、世界のルールである国際法の観点から生徒たちにもわかりやすく語られた。
 最後の疑問には「アイヒマン裁判」が取り上げられた。
 1961年、エルサレムでの裁判を傍聴した哲学者ハンナ・アーレントは、ユダヤ人大虐殺に関与したナチス高官のアイヒマンについて根源的な悪を体現する者ではなく、多角的な思考が欠如している者に過ぎなかったと評した。アーレントは、誰もが陥り得るこうした思考欠如状態を「悪の凡庸さ」と名付け、これこそが人類最大の悪を生み出すものであるとして警鐘を鳴らした。
 「一人一人が、他人の立場に立って多角的にものごとを考えられるような人、自分の言葉で自分の考えを語ることができるような人になることこそが、未来の悪を回避し、戦争をなくすことへの大きな一歩になる」、薬袋さんは生徒たちにこうメッセージを送った。
 質疑応答では生徒たちが積極的に手を挙げた。「自律型AI兵器の規制は可能か?」「違法な戦争と合法な戦争があるが、現在の戦争で国際法は守られているか?」「自衛権行使の基準は何か?」「集団安全保障は今後も有効か?」「安保理の常任理事国拡大案をどう考えるか?」「国内での分裂(内戦等)に国際法は介入できるか?」といった鋭い質問が投げかけられ、学説の最前線の回答が投げ返された。
 因みに、薬袋さんは親子2代続いての逗子開成の卒業で、お父様は吹奏楽部OBの薬袋純二さん(高29回)です。


校友 ゆう・ゆう クロスナビ

野間優佑公認会計士事務所/株式会社ENiSi・野間優佑さん(高55回、代表取締役)

IPO/会計/内部統制のコンサルティングを得意分野とする公認会計士事務所です。 大企業からベンチャー企業まで誰もが世の中を力強く支える時代、誰もが主役なのだと思います。 会社の大小問わず広くお力添えさせて下さい。

【野間さんの経歴】
■早稲田大学商学部卒
■大手金融機関にて 金融商品の法人営業
■有限責任監査法人トーマツ/監査法人FRIQ ▸ 金融商品取引法監査/会社法監査/J-SOX監査 ▸ IPOの為の任意監査/アドバイザリー ▸ IPOコンサルティング/内部統制構築支援 ▸ 財務DD・バリュエーション業務
■株式会社ネットプロテクションズ ▸ 管理部門/IPO推進における中核を担い東証一部(現プライム)への新規上場を達成(公開時時価総額1400億円を記録)
■その他ベンチャー企業の役員を複数経験
桜木町駅徒歩2分
TEL.070-9100-1604
HP:https://yr-cpa.jp/


会報「開物成務」第72号(2025年1月発行分)を発行しました

 会報第72号は、2025年1月中旬ごろを目処に校友会本部よりお送りします。
年会費、協賛金の払込はゆうちょ銀行の払込取扱票によるほか、「会費ペイ」によりカード決済、コンビニ決済、口座振替も利用できますので、引き続きご検討いただると幸いです。


公式LINEから会費支払登録が出来るようになりました

ゆうちょ銀行に加え、クレジットカード決済・口座振替・コンビニ決済にも対応

 校友会年会費の払込につきましては、ゆうちょ銀行の払込取扱票と、口座振込での払い込みでしたが、2024年1月からクレジットカード決済・口座振替・コンビニ決済でも対応できるようになりました。
 これまで、校友会から年会費払込のご案内が届いていなかった皆さん、また、これまでの払い込み方法を変更したい校友の方は、こちらのページをご覧ください。
 
校友会年会費納入とお払込みに際してのお願い 
  
逗子開成学園校友会公式LINEアカウントと友達になり「逗子開成会費」と入力して送信すると、会員登録用URLを送信します。
 
登録方法
1)ID検索 ID=@484effwu
LINEアプリを起動し、「友だち追加」画面から「検索」をタップして、上記のIDを検索して下さい。逗子開成学園校友会が表示されたら、「追加」をタップして下さい。
 
2)スマートフォン・タブレットからは、LINEアプリを起動し、「友だち追加」画面から「QRコード」をタップして、下の二次元コードを読み取って下さい。


 


逗子開成創立120周年記念「げんべいコラボサンダル」の収益金贈呈

120周年を記念して校友会で作成・販売したげんべいコラボ逗子開成サンダルの収益金を、生徒達に役立てていただくために逗子開成学園に贈呈いたしました。
校友会からは後藤会長、畑野組織委員長、櫛引総務委員長、薬袋副幹事長が参加し、次期生徒会長の北島さんに熱い想いと共に受け渡しました。
 
 
 
 

逗子開成学園校友会 YouTubeチャンネル


校友会はYoutubeを使っての情報発信もしています。
こちらのリンクより、チャンネル登録をよろしくお願いします。


逗子開成グッズ、期間限定販売をしました

2024年1月から2月末の期間限定で逗子開成グッズの通販をし、多くの皆さまからお買い上げ頂きました。
次回は、今回の人気商品に加え、新たなグッズも制作する予定です。どうぞ、お楽しみに!

 
 
 
 
 
 
 


逗子開成高等学校 2021年3月(高73回)卒業生の皆様へ

校友会からのご案内とお願い

逗子開成高等学校を卒業されて5年目を迎え、社会人として新たにスタートされたり、あるいは勉学を続けられたりと、皆様それぞれのステージでご活躍のことと思います。 さて、ご卒業の折に校友会への入会金をお預かりしましたので、以来4年間、校友会の会報「開物成務」をお届けしてきました。 今年度からは年会費払い込みのご案内を後日させて頂きますが、引き続き校友会と関わりを持っていただきたく、以下校友会の活動内容のご紹介と会員としての継続方法をご案内いたします。 校友会は、本部を中心に東京会、川崎横浜会、横須賀三浦会、逗子葉山会、鎌倉会、湘南会の6地区会で組織されています。東京会が東京都を中心にした首都圏を、湘南会が藤沢・茅ヶ崎市などの湘南地域と湯河原町までの西湘地域、大和市以西の広いエリアをカバーしていますが、その他の地区会は、市・町内在住の校友が所属して、色々な活動をしています。 校友会は、会報の発行(年2回)、各種イベントの開催のほか、新入生・卒業生へのささやかな記念品の贈呈、学校行事(体育祭、開成祭他)への支援補助等を行っています。加えて、平成27年度に学内の各種コンテスト等の入賞者を表彰する制度を、平成28年度は、在学中に経済的理由から勉学の継続に支障が生じた生徒への「奨学生支援制度」を、平成29年度は、海外にチャレンジする生徒を応援するため「海外留学生支援制度」を、更に平成30年度には、関東大会・全国大会への遠征費の一部を助成する「クラブ活動助成制度」をそれぞれスタートさせました。とりわけ「クラブ活動助成制度」は、発足と同時に運動部・文化部とも今までにない目覚しい活躍で、年間延べ13クラブが、助成の対象となりました。校友会はこれからも文武両道で頑張っている生徒への支援の充実を図っていきます。 こうした活動は、校友に納入していただく年会費(2,000円)に支えられています。つきましては、校友会活動及び母校・生徒への支援にご協力を賜りたく、お住まいの地区会(関東近県以外の方は本部)の「払込取扱票」を7月に会報とともにお送りいたしますので、ゆうちょ銀行口座に払い込み頂ければ、校友会への会員継続登録は完了で、他の手続きは不要です。 ご無理を申し上げますが、何卒お力添えをいただきますようお願いいたします。最後になりますが、時節柄くれぐれもご自愛のうえ、益々のご活躍を祈っています。
以上  校友会の情報は、ご覧いただいています校友会ホームページ、また、Facebookページでご覧いただくことができます。


校友 ゆう・ゆう クロスナビ

お笑い芸人 吉本興業 メイデン橋山(橋山 真実さん/高57回)

母校中・高校を卒業後、明治学院大学に進学するも中退。中学時代に「爆笑オンエアバトル」を見て芸人を志し、大学中退後に東京NSCに入学。2006年に「メイデン玉砕」を結成し、コンビ名は彼が崇拝するイギリスのヘヴィメタルバンド「アイアン・メイデン」に由来する。2017年にコンビを解散し、その後も短期間のコンビ活動を経て、現在は吉本興業所属のピン芸人として活動している。

YouTubeでの配信、バンド活動、ライブイベントのMCなど、多岐にわたる活動を行っている。特に、レトロゲームの配信やダイエットのための筋トレ配信など、多様なコンテンツを提供し、ファンから支持を受けている。ドラゴンボール芸人としては、「ザーボン」や「ブロリー」のキャラクターで活動し、DBボスバンド「ワルフルズ」にも所属。さらに、ヘヴィメタルタロット占い師としても知られ、これまでに1000人以上を占っている。 兄の橋山牧人も逗子開成の卒業生であり、校友会の常任幹事として母校に貢献している。


第67回逗子海岸花火大会を海洋教育センターにて観覧

母校の海洋教育センターを校友に開放し、最高のローケーションで逗子海岸で開催された花火大会を見る方法を紹介する動画を作成しました。
校友会のメリットを最大化するための1つとして、今後も学校施設を用いたイベント開催を積極的に行ってまいります。
https://z-kaisei.org/whats_new/cn_information/2024fireworks.html


新任 校友会長挨拶

逗子開成学園校友会長
薬袋 (みない)純二(高29回)

このたび令和6年度校友会総会におきまして後藤会長の後任として、図らずも第18代校友会長に選任されました。もとより浅学菲才の身でありますが、校友の皆さま方のお力添えを賜り務めて参る所存です。
さて、母校は121年に及ぶ歴史のなか幾多の荒波を乗り越え、また昭和61年(1986年)の中学再開をひとつの起点とし、県下における有数の進学校として発展を続けております。この歩みは、一言で表しますと生徒・教職員・保護者・校友が一体となり目的(開物成務:建学精神の具現)に向かい取り組み続けた成果であると思います。
校友会におきましては、令和2年から続いた世界的パンデミックが開け、新たな一歩を踏み出すタイミングであると考えております。
昨年、リニューアルしました校友会HPや今年度総会においての活動計画でもお伝えしておりますが、以下の点を特に重点項目といたします。
・地区会、同期会、クラブOB会など既存会員組織の活動活性化
・ビジネス機会の提供など校友ネットワークつくりを進め、新規会員増強を図る
・母校ステークホルダーの一員としてPTA、PTA賛助会との連携を深め、生徒皆さんの学業等の活動におけるサポートをさらに充実させる
この他にもいくつもの課題はありますが、着実に一歩ずつ進め校友の輪を広げて参ります。
校友の皆さまにおかれましては、これからもご壮健であることを切に祈念し、物心両面にわたり変わらぬご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

会報「開物成務」第71号7を発行しました

 2024年7月15日に第71号を発行しました。


横須賀会のイベントでプロ野球観戦

8/10(土)に横須賀会のイベントとしてプロ野球観戦に行ってまいりました!!校友会イベント初参加の方や本当に久しぶりの先輩、奥様やお子様、お孫様まで、総勢17名のご参加をいただき、暑い中でしたが大いに盛り上がりました!!ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!!また、残念ながらご予定の合わずご参加いただけなかった皆様、また次回のイベントよろしくお願いします。
#逗子開成 #逗子開成学園 #逗子開成学園校友会 #横須賀会 #zushikaisei


逗子開成グッズ、期間限定販売をしました

新たな商品をラインナップに加え、8月1ヶ月間限定で通信販売をした逗子開成グッズに多くの皆さまからご注文をいただきました。

校友会年会費と賛助金の払込みに際してのお願い

お支払方法2024年度より、これまでのゆうちょ銀行への払い込みに加え、新たにクレジットカード・口座振替・コンビニ決済が選択できるようになりました。校友会費のお支払い方法は以下の通りです。
クレジットカード決済
口座振替
コンビニ決済(ファミリーマート、ローソン、セイコーマート、デイリーヤマザキ、ミニストップ)
ゆうちょ銀行払い(ATM、ゆうちょダイレクト)
 クレジットカード、口座振替、コンビニ決済をご利用の方(新しいお支払い方法=会費ペイ=)以下のQRコードか校友会年会費申し込みフォームよりメールアドレスを登録し、届いたメールから必要事項を記入し登録・支払いを行って下さい。
【注意事項】・会費ペイに登録いただきますと、初年度は即時課金で口座から引き落としをさせていただきます。登録の際に「継続課金」を選択いただきますと、翌年以降は毎年8月に自動引き落としをさせていただきます。・毎年払い込み手続きの必要がない「継続課金」の登録おお願いいたします。・校友会費の払い込み方法を変更したい場合、引き落とし月の前月末(7月末)までに メール でお問い合わせください。・システムの制限によりご自身で登録した情報を修正することはできないため、修正が必要な場合は メール でお問い合わせください。
ゆうちょ銀行でお支払い新年度の4月末日までに「年会費納入のお願い・ゆうちょ銀行払込取扱票」をお送りします。8月末日までに年会費2,000円をゆうちょ銀行(郵便局)口座への払込みをお願い致します。なお、2024年度から、会費とともに賛助金払い込みの受付を始めました。年会費2,000円のほかに、校友会活動活性化のため賛助金のご協力をいただける場合は、年会費と賛助金合計金額を払い込んで下さい。賛助金の金額は自由です。・できるだけゆうちょダイレクト、またはATMをご利用いただきますようお願い致します。ゆうちょダイレクトご利用の際は、メッセージ欄に卒業期または卒業された年月をお願いします。(カタカナ入力 例・高校第50回(1998年3月)卒業の方は「コウ50カイ」または「1998ネン3ガツソツ」として下さい。)校友会へのお問い合わせは校友会本部宛メールでお願いいたします。・転居などで住所が変わり、校友会からの郵便物が届いていない校友は登録情報変更連絡フォーム、メール、はがき・封書、FAXのいずれかで校友会本部までお知らせ下さい。はがき・封書:〒249-8510 神奈川県逗子市新宿2-5-1 逗子開成学園校友会FAX:046-873-8459

校友会からお送りした払込取扱票での送金赤で印刷された払込取扱票です。会員の住所、お名前などを印刷してお送りします。
賛助金にご協力頂ける際は、金額(A)を記入し、年会費との合計金額を(B)に記入。(C)(D)にも合計金額をご記入下さい。また、会報へのお名前掲載可否にチェックを入れて下さい。

ゆうちょ銀行(郵便局)の払込取扱票での送金青で印刷された払込取扱票です。見本の通り、口座記号・口座番号・加入者名、お名前ほか※の部分をご記入頂きATMから送金下さい。なお、初年度は払込み手数料などご負担をお願い致します。翌年度から手数料を校友会が負担する「赤」の払込取扱票をお送り致します。
賛助金にご協力頂ける際は、年会費との合計金額をご記入下さい。また、会報へのお名前掲載可否についてもご記入下さい。


校友会賛助金のお願い

2024年度より賛助金制度を設けました

校友の皆さま及び日頃から校友会活動にご支援をいただいております皆さまから、年会費のほかに資金面での協力のお問い合わせを頂いております。 校友会は、安定した財政基盤確立のため、会費とは別に2024年度より協賛金を受け付けることに致しました。 払い込みは、会員の皆さまには年に一度、ゆうちょ銀行の払込取扱票をお送りして年会費の納入をお願いしておりますが、2024年度から払込取扱票に年会費2,000円の金額のほかに賛助金の金額を記入する欄を設けましたので、ご賛同いただける場合は、金額をご記入いただき、年会費との合計金額を右上の金額欄にご記入をお願いいたします。 なお、賛助金は年会費を払込みいただいた他にご協力いただくもので、年会費納入を優先して下さい。年会費2,000円のみ払込いただく場合は、払込票の金額欄にその金額をご記入下さい。 また、決済システム「会費ペイ」による賛助金の払い込みも出来ます。QRコードから会費ペイ「校友会賛助金申し込みフォームメールアドレス認証」で届いたメールから必要事項を入力して登録して下さい。当会事務局が確認し頂きました金額の決済手続きをさせて頂きます。
 諸事厳しい折ではございますが、ご理解、ご協力頂きますれば幸いです。
 


2024年度の開成祭は10月26日(土)・27日(日)に開催

2024年度開成祭は10月26日(土)、27日(日)の二日間開催されました。
ここ数年、昨年度までは、金・土開催でしたが、「土日開催にしたい」という開成祭実行委員の生徒たちの声から生徒会が学校に相談し、その自主性を尊重した学校が土日開催を決断しました。
校友会は海洋教育センター会場で、活動報告や取り組みをパネルで紹介。展示の隣りには休憩コーナーを出店し、来場された方に、コーヒーや紅茶などを提供しました。
また、Tシャツやスウェット、ネクタイ、ボールペンやクリアファイルの文具などのグッズ販売を行いました。8月1カ月間限定で通信販売を行った際は、多くの皆さまからお買い求めいただきましたが、対面販売は開成祭の二日間がチャンス。売り切れ商品続出、大盛況となりました。

湘南会がバーベキューイベントを開催しました

湘南会主催イベント・BBQ(バーベキュー)と季節の果物もぎ取りを2024年10月5日(土)に藤沢で開催しました。

ご家族、ご友人などにもご参加いただき秋の一日を楽しみました。
 
 
 
 
 
 
 
 


逗子開成 コール・レーネが第19回定期演奏会

今年で結成30周年を迎えた、逗子開成コール・レーネが11月23日(土)、逗子文化プラザ・渚ホールで定期演奏会を開催しました。


2024パリオリンピックセーリング競技に競技役員として派遣 

内田 伸一(高41回、逗子開成学園教諭・ヨット部顧問)

 2024年7月から8月にかけ開催された、2024パリオリンピックに競技役員として参加させていただきましたので、ご報告させていただきます。

 日本人が競技役員として海外のオリンピックに派遣されるのは日本セーリング史上初めてのことです。人種や性別、その他の政治的な要素と偶然が重なった上での幸運だと自覚はしていますが、大変有意義な経験をさせて頂きました。
 大会開催地のマルセイユはパリの南約700㎞に位置し鉄道で3時間、飛行機で約1時間の距離があります。近郊を含めた人口は176万人でフランス第2の規模を持つ商業都市です。地中海に面しているため中東やアフリカ方面への航路も開かれており、街を行きかう人々を観察していると人種、文化、宗教について大きな影響を受けていることが伺えます。 
 私の業務内容はレース全般の進行を監督、助言するITOという立場です。世界中から12名の役員が集まり、現地のフランス人と協力してレース運営に当たります。私はオーストラリア人(リーダー)、メキシコ人とチームを組んで、男女一人乗り種目のレースを担当しました。
 私がセーリング競技に出会ったのは38年前に本校の高校ヨット部に入ったことがきっかけです。以来セーリングにおいて「自分なりの開物成務とは何か」を探求することがライフワークになっています。こうした考えが持てるようになったのも、逗子開成に学んだおかげです。
 120年を越える本校の歩みには海、山の遭難など悲しい歴史も存在します。その中にあって、今日も海洋教育を含めた様々な活動に邁進する姿勢は「進取の精神」の現れであり、何事にも挑戦する気概を鍛えていただいたように思います。
 オリンピックに限らず国際的な舞台には政治的な駆け引きや、企業の利害、複雑な人間関係も相応に存在していますが、今後日本の若者が世界の中で立派な立場を築いていくためには、このような部分をも乗り越えて堂々と渡り合っていかなくてはなりません。未知の世界に臆することなく、信念をもって物事に取り組む若者を育てていきたいと思います。
 結びになりますが、本大会への派遣にあたり、校内各部署において様々なご配慮を頂きましたことを御礼申し上げます。ありがとうございました。


世界に視野を拡げて 

齋藤 雅信(高28回)

  令和6年3月まで38年4か月間勤務した日本貿易振興機構(JETRO)は、対日直接投資・スタートアップの海外展開支援・イノベーションの創出・高度外国人材の活躍推進・農林水産物食品輸出の支援・中堅中小企業の海外展開の支援・模倣品対策・発展途上国の調査研究等を通じて通商政策等に資する事業を展開しています。

 私が現地で見聞したこととしては、カジュアル衣料最大手は、生産地を人件費の上昇等に対応するため中国以外のアジア諸国に展開されています。また、歯科研磨部品製造業は、視力が極めて良く最終目視検査に適しているということでラオスに進出されています。
進出後日系企業同士での中堅技術者の引き抜き、5S運動の推進、ジョブホッピングの対応にも大変苦労されています。
 次に政府開発援助(ODA)については、ラオスからベトナムまで東西経済回廊を雨季に走破した際、通関施設等ODAによるものであることが判る証票を多く目にしました。
 また、その道中最も驚いたのは、乗車していた大型バスが水溜りを通過時、バスの底を擦ったことでした。その後、国際協力機構(JICA)から道路補修技術指導の専門家が派遣されましたがメンテナンスが如何に重要であるか目の当りにしました。
 マレーシア出張時、JICA派遣専門家から舗装の仕方に日本と差異があるため道路の痛みが早いとの話を聞きました。
 ベトナムで関越・アクアラインによく似た構造の延長10キロのトンネル、インドネシアで佐久間ダム・水力発電所同規模の施設も視察しましたが、いずれも日本の高い土木技術を再認識しました。
 新型コロナ禍を受けてサプライチェーンの再構築が急務になっており、JETROも助成事業を展開していますが、日本の明るい将来のために世界に視野を拡げて果敢に挑戦して頂けたらと思います。


2024日本管打楽器コンクールファゴット部門第一位に

東京藝術大学音楽学部器楽科 古賀 朝也(高73回)

 皆様はじめまして。私は2021年に逗子開成を卒業し、ファゴットの道を志し東京藝大に入学しました。現在は学部四年次に在学しており、音楽に没頭する日々を送っています。
今年の夏に開催された「日本管打楽器コンクール」でとても有難いことにファゴット部門の1位を受賞いたしました。このコンクールは若手管楽器奏者にとって正に登竜門のような存在ですが、自分がそんな場所で戦うほど真剣にファゴットを続けることになるとは、吹奏楽部に入部した当時の自分は少しも思っていなかったはずです。
運動が嫌いで半ば消去法のように選んだ吹奏楽部でしたが、そこでファゴットとの出会いがありました。元々母がアマチュアで昔ファゴットを演奏していたこともあり、朧げながらもどこかで親近感を感じていたのだと思います。たまたまファゴットを募集する年周りで入部し、当時高校一年生だった低音パートの優しい先輩たちにも惹かれ、気づいたら選んでいたことを覚えています。
最初は楽器に息を入れて吹くことがただ楽しくて、一生懸命に指遣いを覚えたりしながら吹いていました。しかし2年ほど続けていると、自然と「こんな音を出したい」「こんな風に演奏できるようになりたい」と欲が出て、気が付いたらのめり込んでいました。
中学3年生の頃「なんとなく音楽の道もありだな」なんてぼんやり思っていた時に西野明男先生やOBの先輩方との出会いがあり、沢山背中を押していただきました。当時の自分はそんな先輩方の支えにとても勇気づけられました。そんな先輩方との繋がりは今でも続いており、気にかけて下さることに感謝の念に堪えません。
東京藝大を卒業後はヨーロッパに行き音楽を続けていきたいと思っています。楽しいばかりの世界ではありませんが、初心を忘れず魅力的な音楽家を目指して研鑽を積んで参ります。
ファゴットとの出会いを与えてくれた逗子開成、そして今まで支えてくださった全ての方々に感謝申し上げます。
末筆ではございますが、皆様のご多幸をお祈りしております。


海外赴任の思い出

山本 隆(高29回)

大学を卒業したばかりの頃は、海外志向は強かったのですが、なかなかそのような機会には恵まれず、そのうちそんな気持ちも薄らいでいたように思います。
 当時勤務していた山一電機という電子部品メーカーでは、マーケティング業務を皮切りに、商品開発、海外営業といった業務に携わり、海外営業時代には欧州市場担当が長く、頻繁に出張に出向き、現地社員への新商品の紹介、見込み顧客への商品売り込みを行っておりました。
 2004年秋のある日、ドイツ・ミュンヘン市の現地法人行きのオファーを受け、自分自身年齢も45歳を過ぎていたこともあり正直少々迷いはありましたが、「会社が用意してくれた折角の機会なので挑戦してみよう!」という気持ちになり、翌2005年1月から2008年までの約3ヶ年半の赴任となりました。
 私が経験した、日本とドイツ間で異なる点をいくつかご紹介したいと思います。まず最初は働き方です。日本では勤務時間が例えば9時から17時というのが一般的ですが、ドイツでは朝早く出勤してその分早く帰る(日本でもフレックスタイムがあり、その場合コアタイムがありますが、ドイツではコアタイムはない)という働き方が普通でした。
 また、毎年5月頃から夏季休暇の取得が始まり、3〜4週間の休暇の取得は普通でした。(有給休暇を消化しきれないと、会社にペナルティが課されるとのこと) その間、業務が滞る事が無いように日頃からチームを組んで業務を進めていました。(私の場合は1週間連続での休暇取得がせいぜいでした)。
 次にビアガーデンです。ドイツといえばビールです。街のあちこちに大小のビアガーデンがあります。ビアガーデンでは、当然ビールは買いますが、食べ物については「持ち込み」を認めているところも多く、家で作ってきた料理をタッパーに詰めて持ち込み、楽しんでいるのは普通に見られる光景です。
 ビアガーデンではありませんが、ドイツではMcDonald′sでもビールを販売しているんです。
最後に高速道路です。ドイツの自動車専用道路は、Autobahnと呼ばれ、制限速度規制が無いと思われている方も多いかもしれませんが、実は合流地点付近等部分的には速度規制があります。ただそれ以外の場所では速度制限が無く、追越車線では物凄い高速な車両が通過してゆくのには、初めてAutobahnを運転した時には、「帰任するまでに、自分は追越車線を走ることはないだろう」と思いました。しかし、それから1ヶ月もすると、平気で追越車線を走っている自分がいました。
 ミュンヘン市の人口は約150万人で、そのうち在留邦人の数は当時約3千人と言われていました。その多くは電子部品、自動車関連の日本企業の駐在員とその家族、その他には主に音楽関連の学生でした。
 ミュンヘン市内には日本食レストランもかなりありましたが、その中には中国人やベトナム人が調理するいわゆる「なんちゃって和食」も多いのですが、日本人が経営する日本食レストランではちゃんとした日本食を提供してくれも、おのずと日本人が集まってきます。それらのお店で知り合った日本人と仲良くなり、サッカー観戦に行ったり、飲みに行ったり、ゴルフをしたりして楽しみました。当時知り合った日本人の殆どは日本に帰ってきていますが、1年に数回集まって一緒にお酒を飲んだり、ゴルフにしたりしています。
 ミュンヘンで生活した3年半は、日本という国を客観的に観ることができた時期で、これまでの自分の人生においても貴重な経験ができた時期であったと思います。
 帰任してから現地に足を運んだのは僅か2回だけで、最近の訪問から既に10年が経過しました。話を聞くと、これまで大きな変化が無かったミュンヘンの景観も、建築物の老朽化のため現在少しづつ変わろうとしているようです。変化しつつあるミュンヘンの中に懐かしい景色を探しに、久しぶりに訪れたいと思います。
 (写真右端が山本さん)